ポップスマーチ『すてきな日々』岩井直溥作曲|コンクール課題曲の名曲!
2022/11/11
吹奏楽をする人にとっての一大イベントは、毎年夏に行われる、吹奏楽コンクール。
全国各地の地方予選から、支部大会、全国大会へとコマを進めていき、僕が学生のころは、東京の普門館という黒い床で有名なホールで全国大会が開かれていました。
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現在は、耐震性の問題から、普門館は使われておらず、高校生までは、名古屋国際会議場で行われています。
そんな歴代の大会の中、僕が演奏した曲で、岩井直溥作曲のポップスマーチ「すてきな日々」を紹介します。
1989年のコンクールの課題曲として選ばれたこの曲は、ポップスマーチとありますが、マーチテンポの曲ではなく、演奏するバンドによってかなり演奏速度の自由度が高い曲になっています。
冒頭から、ビッグバンドジャズの様な雰囲気で始まり、とても印象的なオープニングになっています。
シンバルの裏打ちやと管楽器の掛け合いの後、低音のフレーズの後、サックスが曲のテンポアップと場面転換をします。
冒頭のショー開始の様な雰囲気から一変し、軽快なテンポのジャズ風のメロディで、気分が高揚する感じです。
低音楽器によるズンズンと響くメロディの後、高音楽器のキラキラしたメロディとティンパニの掛け合いがあり、また中低音のメロディに戻ってテンポに急ブレーキがかかります。
金管群とサックスによる、この曲で一番ジャジーなメロディがはじまり、急に雰囲気が、大人な、まどろんだ感じになります。
つぎに始まるメロディは、ジャジーな雰囲気と打って変わって、木管群によるのびやかなポップス調のものとなり、金管高音の合いの手が効果的に入ってきます。
さらに、ここからスタッカートで細かな音符がつながり、階段を駆け下りるような音階がとても楽しい感じで続きます。
ここでまた中低音が急ブレーキをかけ、先ほどのジャジーな雰囲気の曲調に一気に戻り、いよいよクライマックスに向かいます。
曲はクライマックスに向けて急速にテンポアップ。
木管も金管も、軽快なジャズのリズムで軽やかに盛り上がっていきます。
エンディングは、楽しかった一日の終わりのように、幕引きが盛大に行われる感じで、ティンパニと管楽器がひとつになって、盛り上げた後、一気に下降音で曲が終了します。
この曲は、冒頭から曲が終わるまでまさに、日々の出来事をショーアップしているようです。
毎日の日常は素敵なんだと、改めて教えてくれる曲で、とても好きな一曲です。